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【最強の耐久性】雪害で歪んだ雨樋を火災保険で賢く修理。資材不足に負けない「270mmピッチ」のこだわり施工

  先日、以前から瓦工事などでお世話になっている大切なお客さまより、「雨樋から雨水が溢れている」とのSOSをいただきました。 現場を確認すると、原因は 積雪の重み 。軒樋を支える金具が変形し、水が流れるための「勾配(傾斜)」が狂ってしまったことで、雨水が行き場を失い溢れ出していました。 ↑ 現地調査時。受け金具が雪の負荷により変形 「雪災」として火災保険を適用 今回のケースは積雪による被害であることが明確だったため、 火災保険の「雪災補償」 を活用することをご提案しました。お客さまの自己負担を最小限に抑えつつ、住まいの機能をしっかりと回復させる最適な方法です。 ホルムズ海峡情勢による「建材不足」の壁 しかし、今、私たちの業界は大きな困難に直面しています。中東・ ホルムズ海峡の情勢不安 により物流が混乱し、雨樋などの樹脂製品や金属部材の入荷が極めて厳しい状況が続いているのです。 「材料がないから直せない」という声も聞かれますが、これまで培ってきた独自のルートを駆使し、なんとか必要な部材をすべて揃えることができました。 妥協なき「270mmピッチ」へのこだわり 材料が貴重な今だからこそ、私は「一度直したら、二度と壊れないほどの強度」で仕上げたいと考えました。 元の現場は一般的な500mmピッチで金具が打たれていましたが、今回はその 中間にすべて1本ずつ金具を増やし、250mmピッチ という超高密度で仕上げました。 当社の標準施工には、一切の妥協がありません。 一般的な和瓦の屋根の場合 :瓦の葺き幅(270mmピッチ)に合わせて全数取り付け。 垂木が表し(出ている)の場合 :すべての垂木に対して金具を全数打ち込み。 通常の倍近い数の金具で支えるこの工法は、手間も材料もかかりますが、次回の積雪への備えとしてはこれ以上ない安心感を生みます。 ↑ 今回使用した受け金具。北陸型正面打ち75mm出。75mm出なら尚更金具の本数は必要。 ↑ 受け金具の取り付け。ステンレスネジ釘にて留め付け。 ↑ 軒樋の取り付け。留め付けにはホルマル線18番を使用します。 ↑ 完成です☺ 職人のプライドをお客さまの安心に どんなに社会情勢が厳しくても、ご縁のあったお客さまの家を守る仕事に妥協はしたくありません。工事完了後、雨水が勢いよく流れていく様子を確認し、お客さまにも心から喜んでいただくこ...
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【施工事例】雨漏りの元凶「ドーマ」を撤去!廃盤瓦でも復旧できた理由。

  いつもお世話になっている板金屋さんから、「ドウマからの雨漏りで、現状瓦が葺かれているので対応してほしい」と一本の相談が入りました。 私たちは日頃から、自分たちの専門外のことは信頼できるプロ(板金屋さん)に任せ、逆に瓦に関することは真っ先に頼ってもらえる、そんな「持ちつ持たれつ」の協力関係を大切にしています。今回も「お客様の雨漏りを止める」という共通のゴールに向けて、職人チームが動きました。 1. 現場調査で判明した「廃盤瓦」という壁 板金屋さんから相談を受け、現地の写真などを送って頂きすぐに一つの課題に気づきました。屋根に使われている瓦が、すでに 廃盤 になっていたのです。 このままでは、ドーマを撤去した後の穴を埋めることができません。しかし、工事が始まってから「瓦がありませんでした」では、お客様を不安にさせてしまいます。 そこで、大工さんが工事に入る前の段階で、すぐにメーカーへ直接問い合わせを行いました。「この型番と互換性のある瓦はどれか」「今手に入るもので、一番きれいに収まるのはどれか」。 事前に 「互換品がある」という確証を得て、段取りを済ませてから 、満を持して現場に向かう事にしました。 2. 厄介な雨漏りの原因「ドーマ」を撤去する 今回の現場は、屋根のアクセントでもある「ドーマ(小屋根)」。 見た目は良いのですが、瓦と壁の接合部などは雨漏りのリスクが非常に高い場所でもあります。何度も部分補修を繰り返してこられたようですが、今回は根本解決のために「撤去してフラットな屋根に戻す」という決断をされました。 まずは大工さんが先行してドーマを解体し、屋根の下地をきれいに作り直します。ここがしっかりしていないと、私たち瓦屋が良い仕事をしても雨漏りは止まりません。当日は立ち会えなかった為、板金屋さんに撤去の様子などを写真で送っていただきました。雨漏りはかなり酷く深刻だったようです。 4. 「餅は餅屋」だからできること ルーフィングを敷き、雨漏り防止のたて桟、桟木を取り付け、そして無事に瓦が並び、ドーマ跡はまるで最初からなかったかのようにスッキリと馴染みました。 ↑ きれいに納まりました ↑ 既存の瓦と互換製品の瓦。当初は野安さんの「積水ハウス瓦 Ⅲ / SH-Ⅲ」 だと思い問い合わせしましたが違ったらしく、親切に調べて頂き、宮政瓦の「ミヤフラットUC40」←...

【雪害復旧】積雪で折れた軒先を修復!垂木6本の交換から瓦の葺き戻しまで、施工の全工程を公開

  こんにちは! 本日は、昨シーズンの記録的な積雪により、軒先が折れてしまった現場の復旧工事レポートをお届けします。 着工まで少しお時間をいただきましたが、その間はブルーシートでしっかりと養生し、雨漏りが広がらないよう対策を行ってきました。 「やっと来れた!」という熱い思いで、気合を入れて作業開始です。 1. 事前準備と瓦捲り(かわらめくり) まずは工事を安全かつ確実に行うため、前日に足場を設置しました。 損傷箇所を詳しく確認するため、軒先の桁(けた)から一つ内側の母屋(もや)まで、丁寧に瓦を取り除いていきます。 2. 内部の損傷を確認:垂木(たるき)6本が折損 瓦を捲り下地を露出させると、積雪の凄まじさが露わになりました。 屋根を支える骨組みである「垂木(たるき)」が、合計6本もポッキリと折れています。 このままでは屋根の強度が保てないため、折れている垂木を一番目の母屋の位置で切断し、きれいに撤去しました。 3. 下地の作り直しと防水シートの設置 新しい丈夫な垂木へと入れ替えたら、次は雨漏りを防ぐ要の工程です。 瓦座・裏板の取り付け : 軒先のラインを整え、瓦を支える土台を作ります。 ルーフィング(防水シート)敷き : 新しい下地の上に、隙間なくシートを敷き込みます。 瓦桟(かわらざん)の打ち込み : シートの上に、瓦の土台となる「瓦桟」を打ち付けます。今回の現場は、瓦を一枚ずつ「銅線」で固定する工法のため、緊結に耐えうる正確な位置へ配置します。 4. 職人の手仕事:銅線緊結とねじ釘のダブル補強 いよいよ瓦を戻していきますが、ここが職人の腕の見せ所です。 銅線での固定 : 一枚ずつの瓦に銅線を通し、瓦桟にしっかりとしばりつけて固定します。この「緊結(きんけつ)」作業を繰り返すことで、地震や強風でも瓦が脱落しない、粘り強い屋根になります。 ねじ釘での追加補強 : さらに、軒先などの力がかかりやすい箇所には「ねじ釘」を併用。銅線とねじ釘のダブル補強で、次の積雪にも負けない強固な軒先に仕上げました。 5. 軒樋(のきどい)の再設置で仕上げ 垂木を交換したことで、屋根のラインが真っ直ぐに復活しました。 これに合わせて、歪んでいた軒樋もきれいに取り付け直します。雨水がスムーズに流れるよう勾配を再調整し、がっちりと固定して完了です! 最後に 雪の重みによるダメージは、...