こんにちは! 本日は、昨シーズンの記録的な積雪により、軒先が折れてしまった現場の復旧工事レポートをお届けします。 着工まで少しお時間をいただきましたが、その間はブルーシートでしっかりと養生し、雨漏りが広がらないよう対策を行ってきました。 「やっと来れた!」という熱い思いで、気合を入れて作業開始です。 1. 事前準備と瓦捲り(かわらめくり) まずは工事を安全かつ確実に行うため、前日に足場を設置しました。 損傷箇所を詳しく確認するため、軒先の桁(けた)から一つ内側の母屋(もや)まで、丁寧に瓦を取り除いていきます。 2. 内部の損傷を確認:垂木(たるき)6本が折損 瓦を捲り下地を露出させると、積雪の凄まじさが露わになりました。 屋根を支える骨組みである「垂木(たるき)」が、合計6本もポッキリと折れています。 このままでは屋根の強度が保てないため、折れている垂木を一番目の母屋の位置で切断し、きれいに撤去しました。 3. 下地の作り直しと防水シートの設置 新しい丈夫な垂木へと入れ替えたら、次は雨漏りを防ぐ要の工程です。 瓦座・裏板の取り付け : 軒先のラインを整え、瓦を支える土台を作ります。 ルーフィング(防水シート)敷き : 新しい下地の上に、隙間なくシートを敷き込みます。 瓦桟(かわらざん)の打ち込み : シートの上に、瓦の土台となる「瓦桟」を打ち付けます。今回の現場は、瓦を一枚ずつ「銅線」で固定する工法のため、緊結に耐えうる正確な位置へ配置します。 4. 職人の手仕事:銅線緊結とねじ釘のダブル補強 いよいよ瓦を戻していきますが、ここが職人の腕の見せ所です。 銅線での固定 : 一枚ずつの瓦に銅線を通し、瓦桟にしっかりとしばりつけて固定します。この「緊結(きんけつ)」作業を繰り返すことで、地震や強風でも瓦が脱落しない、粘り強い屋根になります。 ねじ釘での追加補強 : さらに、軒先などの力がかかりやすい箇所には「ねじ釘」を併用。銅線とねじ釘のダブル補強で、次の積雪にも負けない強固な軒先に仕上げました。 5. 軒樋(のきどい)の再設置で仕上げ 垂木を交換したことで、屋根のラインが真っ直ぐに復活しました。 これに合わせて、歪んでいた軒樋もきれいに取り付け直します。雨水がスムーズに流れるよう勾配を再調整し、がっちりと固定して完了です! 最後に 雪の重みによるダメージは、...
先日、あるお客様から切実なお電話をいただきました。 「家の軒樋が壊れたから、自分で直そうと思ってAmazonで探し当てたんだけど……やっぱり無理そうだからお願いできるかな?」 お話を伺うと、ご自身でなんとか安く直そうと一生懸命調べられたご様子。 現場調査に伺う前でしたが、お客様の方で既に「メーカー」と「品番」まで特定されていました。そこまで調べられる熱意は素晴らしいのですが、やはり雨樋の補修には「プロにしか見えない壁」があるのです。 1. プロがすぐさま「正解」を手配 お客様が調べてくださった情報を元に、私たちはプロのルートですぐさま該当の部材を手配しました。 ネット通販(Amazonなど)でも一部の部材は手に入りますが、実は「その場所に適した細かいパーツ」をすべて揃え、かつ「確実に適合するもの」を選び抜くのは、経験がないと至難の業です。 「似ているけれど、いざ付けようとしたら数ミリ合わない……」 そんなDIYの失敗を未然に防げたのは、お客様の賢明なご判断でした。 2. 現場で広げた「部材の山」に驚きの声 後日、取り寄せた部材を持って現場へ。 いざ取り付け作業を完了し、仕上がりを見ていただいた際、お客様がポツリと仰った言葉が印象的でした。 「……えっ、軒樋の補修って、こんなに部材が必要だったの!?」 そうなんです。お客様がネットで見ていたのは、あくまで「樋(とい)の本体」だけ。 実際には、それをつなぎ合わせ、水を漏らさず、強固に固定するために、以下のような「名脇役」たちが大量に必要でした。 ジョイント(継手): 樋同士を水漏れさせずに繋ぐ。 曲がり: コーナー部分をスムーズに曲げる成形品。 軒樋:部分的な補修でも1本(3.6m)が必要となる。 専用の溶着剤: 素材を溶かして一体化させる強力な接着剤。 固定金具: 雪や風に負けないよう、ミリ単位の「勾配(こうばい)」をつけて支える土台。 3. 「納得の金額」と言っていただけた理由 当初お出ししていた見積金額に対しても、「これだけの材料を揃えて、これだけの手間がかかるなら、納得の金額だよ。自分じゃ絶対に揃えきれなかった」と、深くご納得いただけました。 「安く済ませようとして、合わない材料を買って無駄にするのが一番高い買い物になるからね」というお客様の言葉に、私たちもプロとしての責任を再確認した次第です。 まとめ...